『そして生活は続く』星野源がもっと好きになった
星野源、2016年の恋ダンス大流行でMAXに有名になった気がしますが、
俳優でガッキーと踊ってたアーティスト、その認識だけじゃもったいない。
『そして生活はつづく (文春文庫)』 感想!!!
携帯電話の料金を払い忘れても、部屋が荒れ放題でも、人付き合いが苦手でも、誰にでも朝日は昇り、何があっても生活はつづいていく。ならば、そんな素晴らしくない日常を、つまらない生活をおもしろがろう。音楽家で俳優の星野源、初めてのエッセイ集。巻末に俳優・きたろうとの文庫版特別対談「く…そして生活はつづく」も収録。
(Bookデータベースより)
どんな時に読みましょうか
気楽になりたいときに読みましょう!!!
(トイレのお供にどうぞ)と言われているくらいですよ。
・なんだか疲れた
・毎日同じことの繰り返しだな
・私って駄目な奴だな
こーんなネガティブな時でもいいし、
逆に、
・楽しい!毎日ハッピーライフ♪
・新生活にワクワク!
・劇的なことはないけど満ち足りて幸せ
充実した日々を送っていても大丈夫!
みんな楽しめること間違いなし。
肩の力を抜いて、
星野源ワールドに浸っちゃいましょう。
おすすめポイントその1
ああ、これでいいんだなと思えること。
この本、タイトルと表紙のユルイ絵からなんとなく想像できる通り、
星野源さんのアホみたいな、お馬鹿エピソードが9割方続きます。
携帯料金の支払いが延滞する話やら
生来のおなかがよわい話やら
家でだらだらする話・・・
ハッキリ言って、相当くだらないです。
くだらなすぎて笑ってるうちに
自然と肩の力が抜けちゃいます。
ああしろこうしろ、こうでなければならぬ!
と、あまりにも注文が多い世の中でこのとぼけた雰囲気は
救いになります^^
おすすめポイントその2
星野源さんのことがもっとよくわかる(ような気がする!)
こちら雑誌連載をまとめた初エッセイ集です。
刊行は2013年、
ということは
あの恋ダンス大ブレイクより3年ほど前ということ。
この方の核の部分がきっとこの頃から一貫していると思われ。
不器用にまじめで一風変わった人柄がにじみ出てる。
(誉めてる)
・ひとりがすきで
・めんどうくさがりで
・やたらにポジティブで
・たぶん自分のことには不器用で
・健全に下ネタが好きで(これは知ってた)
・でも仕事に対しても人に対しても大真面目な
星野源さんが垣間見えて魅力アップ☆
テーマは何でもない日常を面白がること
このテーマ、わたしが常々こうあれたらいいなあと思ってることを言ってくださった。
作家さんのエッセイを読んでいて、
「なんっでこんな日常的なエピソードがここまで面白がれるの?
すごおい!!!!」
となることがしばしば。
別に劇的な生活をしている人なんていなくて、
みんながそれぞれの日常生活をしているはずなのに。
この着眼点の差はなんだ?!
と思っていました。
それがこのエッセイで見事に打ち砕かれた。
仕事に精を出しすぎて過労により倒れた星野源さんが、
母親から言われた一言。
「生活を大事にしてないもんね」
そっかーーーーー
生活か。
洗濯とか、ご飯を食べるとか、買い物するとか、掃除をする、とかね。
そこに注目している星野源さんの文章は、
文字通り日常生活しか送ってないのに死ぬほど面白い。
なるほど、これが生活を面白がるってことなのか。
納得だ。
私も私なりに普通の暮らしを面白がることにしますねえ。
芸能人だろうが誰でもそうなんだけど、
みんな一人の人間で、
どんなに仕事が忙しい人でも、
華やかな世界に生きてるように見える人でも、
いろんな感情を抱えて日々「生活」してるんだなって。
そんなことを直球で思わせてくれる内容。
あったまる~
冒頭から出てくる「日々の生活を面白がること」というテーマに
私もまた強く惹きつけられてしまったのでした(/ω\)
この本のいいところは、
全くキラキラしてないところ。
全く格好つける要素がないこと。
あまりにも等身大であること。
むしろ、おバカな話の方が多いという。
ちょっと!
あなた仮にも芸能人でしょ??
いや、そもそも芸能人だからなんなのだろう。
一般人よりちゃんとしてなきゃいけないの?
あら、ちゃんとしてるってなんだっけ…
だんだんどうでもよくなるおバカさと
真面目に生きてきたことを窺わせるところが
9:1くらいの絶妙な文章。
薄くて、ササっと読めるのに元気になれます。
エッセイ好きな人、星野源さん好きな人、
いろんな人にお勧めですよ!!