【そこまで言っちゃう?】橘玲著「言ってはいけない」感想
身もふたもない現実。笑
こんにちは、えすです。
過激なタイトルに釣られやすいので、こちらの本にもまんまと釣られました。
さて、2017年の新書大賞まで受賞している本書ですが、
一言で言うと、「身もふたもない現実」が溢れてるって話です。
★美人は得
★容姿が良ければ高評価
☆頭の良さは遺伝する.....etc
誰もが一回は聞いたことがありそうなフレーズたち。
なんとこれって、統計に基づいた事実らしい。
教育も、収入も、見た目に大きく左右されるのが現実で
もっというと、人生とは遺伝子によってある一定のステージまでは決まっているんです。残念でした〜
というのが統計データと海外の研究事例を元に、論理的に永遠書かれている本です。笑
社会的にタブーとされる言葉のオンパレードですね。
自己啓発本が謳う内容とは真逆をいってるので、
たしかに「不愉快な現実」であり、むやみやたらと人には「言ってはいけない」内容。
だって、「成功を引き寄せる10の法則」←※ありそうなタイトルを適当に出してるだけなのであしからず
とかが、これこれこういうことを日々の生活で意識すればあなたも成功できるでしょう!などと「自分次第でどうにでもできる」ことを強調しているのに対して、本書は「遺伝子で決まります」なのでね。苦笑
★個人的に、もはや面白い領域だったのは見た目に関する収入格差について。
本書によると、美人と不美人では生涯年収にしておよそ3600万円の差が出るらしいです。(海外の研究事例より出典)
さらに。
男性に関しては、CEOの外見から会社の業績が極めて正確に予測されるという実験結果すらあるという。
つまり、経済活動にも容姿が大いに影響を与えうる要因となるそうです。
結論、美人とイケメンは得なんですよ。
(統計の裏付けあり)
ここからは完全に私の個人的な感想ですが。
これだけ、身もふたもない事実(ここでは事実ということにしておく)を突きつけられても、何故かそんなに嫌な気分にはなりません。
理由は、言語化していなくても「たぶんそういうものなんだろうな」と心のどこかで思っているからだと思います。
どう楽観的に考えても、世の中は不公平で、むしろその不公平が遺伝とかいうどうにも手出しできない部分で発生しているのなら、「そりゃしょうがない」と清々しくすらあります。笑
そして、「不愉快な現実」とまで煽られる本書がここまで売れてるのは、やっぱり世の中不公平だよなと考える大勢の人達に見事に刺さったんですかね。本当にただの不愉快な本なら、売れないですからね。
かくいう私もその1人で、やさぐれた気分でこの本を手に取ったのですが、不公平で身もふたもない現実をあっさり肯定してくれる内容にむしろ拍子抜けしました。笑
どっちかというと、自己啓発本なんかを読んで希望の未来に燃えている状態で読むにはちょっとよろしくないですね。
水を差されるかも。
不公平で不愉快な現実を笑い飛ばせる余裕のある方はぜひ読んでみてほしいです。
ここまで言われると、ちょっと楽しいです。笑