【流し読みするにはもったいなかった】思考の整理学 感想
”自ら考える”必要性を予告した本
こんにちは、えすです。
最近本屋さんの平積みでよく見かけるコチラの本を読み終わりましたのでご紹介。
ちょっと気になってたけど、買うのはどうかなあーという方ご参考までに。
平積みなのでてっきり最近の本かと思ってましたが、なんと30年以上前に出版された本です。(31年間で113刷!!)
全然知らなかったのが恥ずかしいほど超・ロングセラーですね。
そして帯にデカデカと書いてありますが「東大・京大で1番読まれた本」だそうです。
確かに、学生のうちに(高校生ではなく、できれば大学生かその年齢のうちに)
読んでおくと本領を発揮しそうだな、という本。
「思考の整理学」とはいえ、
よくある「〇〇して考えをまとめましょう!!」「考えをまとめる10の方法!」のような自己啓発的は本とは似て非なる本作。
著者があとがきで述べているように、「ハウツーものにはならないようにした」とのこと。
じゃあどんな本なのかと言われると、
★”自ら考える”創造的思考の必要性
★”考える””独創的なアイディアを思いつくこと”そのためのスタンス
★思考をインプット、寝かせる、アウトプットする等外山氏の長年の実践に基づく紹介
(ex,とにかくアイディアは書き留めること、一度思いついた考えは一度寝かせること、他分野の知見に積極的に触れること。。等)
★一つの正解ではなく、人間の思考からしか生まれない独創性をどう活用するか
ちょっと違うかもしれないが、だいたいこんな感じかと。
内容を全部ここに載せるようなことはしませんが、30年以上前に書かれたとは思えない所以は筆者の外山氏の指摘の鋭さ。
全く時代に色あせてないどころか、ますます現代において必要とされているとしか思えない。
なにが鋭いかって、「創造的思考」の必要性を解く知見。それに限る。
現代にも通じる、人間の独創性の必要を説く話
序章に、「グライダー人間」と「飛行機人間」の例が出てくるのだが、
これがまた的を得すぎていて、ちょっと読み切れるか不安になっていたところが一気に早く先を読みたい気持ちになった。←
これ、どういうことかというと
自分で考え、行動することができず風に乗って飛ぶグライダーのような人間に対して、自分で操縦して行動できる飛行機人間になることが、今後は求められる。
という問題提起。
31年前、本書の出版時はPCが普及し始めるタイミングたっだよう。
「これからの人間は、機械やコンピュータのできない仕事をどれくらいよくできるかによって社会的有用性に違いが出てくることははっきりしている。」p241
これって、今でいうとまさに話題のAIです。
「AIに仕事を取られる」って言うけども、コンピュータに取って代わられない、最も大きな部分が「創造性」なのです。
そして2回目になりますが、この本は30年以上前に出版された本です。
未来を予言したかのような慧眼に脱帽です。
「読んでよかった」そう思える本だった。
『この本をよんでいないなんて、人生の半分を損している。』
気になっている方にはぜひ読んでほしい一冊でした。